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【衝撃事実】道民大好き『カツゲン』は北海道生まれではなかった → なんと中国出身! 生誕の地に行ってみたら…予想外の施設に変貌していた!

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カツゲン、カツゲン、カツゲン!
 北海道民ならその名を知らない人はいないだろう。道内で愛されて半世紀以上、カツゲンは、いまや全国でも名が知られるご当地乳酸菌飲料だ。

そんなカツゲンは生粋の道産子に違いない。と、思っていたが、だがしかし! 衝撃の事実が判明したのでここに記しておきたい。カツゲンは北海道生まれではなかった。むしろ日本生まれでもなかった。中国でその産声をあげていたのだ。マジかよ!

・北海道のソウルドリンク「ソフトカツゲン」

カツゲンヒストリーは、1938年に北海道製酪販売組合連合会(現、雪印メグミルク)が、帝国陸軍の依頼を受け製造したことから始まる。当時の名称は「活素(かつもと)」。それが1956年に「活源(かつげん)」に名称変更され、一般販売開始。現在は「ソフトカツゲン」という名前で販売されている。

北海道で愛されて半世紀。現在、基本的に北海道でしか買えないので、てっきりカツゲンは生粋の道産子だと思っていた。

だがしかし!

ここでとんでもない噂を耳にしたのだ。カツゲンは中国生まれだというのだ。

・中国生まれってマジ!? 雪印メグミルクに聞いてみた

国内どころじゃない、まさかの中国! さっそく、雪印メグミルクの広報に真偽のほどを問い合わせてみた! すると、確かにカツゲンは中国上海生まれであるという。

マジだった、マジのマジでマジだったー!!

さらに当時、工場があった住所も教えてもらえたぞ。それは「上海市新民路59号」であるという。

・生誕の地はいま!

ああ、そう聞いてしまっては、カツゲンに故郷を見せたい、そして生誕の地でカツゲンを味わってみたい。そんな思いがムクムクと湧き上がっては来ないだろうか?

さて、ここで注意しなければならないのは住所だ。現在、上海に「新民路」という通りは確かに存在する。しかし上海では、戦後多くの地名が変わってしまっており、現新民路=当時の新民路とは限らないのだ。

そこで昔の地図で確認してみたところ……旧新民路59号付近は「天目中路」とその名を変えていることが判明! あぶねー!! 目指すは「天目中路59号」だ。

・実際に訪ねてみた / カツゲンの里帰り

液体のカツゲンを中国に持ち込むのは何かと怖いので、キャンディ版を用意。現場へは中国において政治以外の事情通 “赤ふん保存協会” 会長のショーロンポー・アツイが赴いた。

地下鉄3号線「宝山路」駅から歩くこと10分あまり。カツゲン的メモリアルプレイスこと天目中路59号はいま……

鉄道局の建物になっていた! これは予想外。「鉄発大楼」と書かれた塀の向こうには、建物がドーン!! カツゲン工場をそのまま使ってはいないと思うが、敷地の広さに当時の面影を感じることができる。

ああ、ここなのか。ここでカツゲンが産声をあげたのか……1938年と言えば第二次上海事変の翌年だ。大日本帝国や旧日本軍に勢いがあった頃とは言え、戦火に見舞われたこの地で新たな商品の開発・製造には並々ならぬ苦労があったのではないだろうか。

・公安に声をかけられる / 明らかに普通のヤツじゃない

なんて感傷にも浸りたくなるが、立っていると「おい、おいッ!」という声とともに妙な視線が感じられたという。……公安だ。ヤバイ、不審人物とマークされたか? その場の雰囲気を例えるなら……

アツイ「公安の友人は数名いるけど、一目見てあいつらは普通の公安じゃないとわかったね。

ゼルダのボコブリンで例えると白色だ。えらいこと頑丈な奴だ。目つきは『MONSTER』のDr.天馬を追いかけるルンゲ警部。『24 -Twenty Four-』だと,ジャック・バウアーを拉致したチェンだね。うん。ファッションは『白夜行』の武田鉄矢風だったけど,身なりには気をつけるタイプだと思うよ。

家族には仕事のことを隠しているだろうね。心配かけたくないから。

要するに、何が言いたいのかというと “関わってはいけないタイプの公安” という印象を受けたってことだ」

とのことだった。軍事施設ほどピリピリしてないとはいえ、さすがに国営の建物だけあり警備の目も厳しい。訳もなく長居したり、写真をバシバシ撮りまくるのは避けた方が無難なのかも。

・せっかくなので中国人にも味わってもらった

さすがに中に入ることはできなかったが、カツゲンの里帰りを果たせたと言えるだろう。カツゲンも久々に “実家” を目の前にし、「ああ、上海も変わったなぁ」なんて思っていたかもしれない。

上海と深い関係があったカツゲン。だが、雪印メグミルク広報によると、当時は手作業で生産量が少なかったそうで、かつ軍への供給が主であり、おそらく中国人で口にした人はいなかったのではないか、とのことだった。

だったらせっかくなので、中国人にプレゼントしちゃおう! ということで宿のオバチャンと警備員のオッサンに味わってもらったところ……「还可以(まぁまぁだね)」と話していた。

参考リンク:雪印メグミルク
Report:沢井メグ
協力:ショーロンポー・アツイ
Photo:Rocketnews24.